北海道横断紀行

2016年9月2日


朝起きてパン食べてサービスのコーヒー飲んだらちょっと近所に朝の散歩に。
宿の裏が網走駅なので、半分バスの営業所と化してる道路渡って踏切からのぞいたら、水害で網走に閉じ込められたオホーツクが仕舞われてました。



この日は昼過ぎまでフリーなので市街地を観光。時間があったら網走湖とかも見たかったけど、思ったより見たいところが多かったのとバスが少なくて失敗。

商店街を歩いたんですが、平日朝なのに人通りがなく、店もシャッターで若干不安に。



途中見つけた永専寺の山門。和洋折衷の不思議な建築ですが、元は網走監獄の門だったらしい。
今では山門兼幼稚園の入り口になっています。浄化されてる。



すごい山道だけど大丈夫なのか…?と、さらに不安を抱きつつ登山。てかスズメバチいるし。涼しくてもまだまだ夏です。



網走市立郷土博物館到着。開館を待って入場。当然他に客はなし。
これまた築80年の本館。すごい北海道的建築です。



もこもこしたやつだらけ。実際これ全部この近郊にいるわけだし怖いですね。
さっき登ってきた道にもクマぐらいはいそうだなあとか思ってたら、山林になってるのはこの周りだけですぐ裏手は住宅街が広がってました。意外と切り拓かれてる。
そういえば、森の中に「暖地に生えるのでオホーツク海沿岸での生育には向かない」って説明書きが付いてる木が植わってたんですが、じゃあなんでここに植えた感。



道東の地形図。標津とかあっちの方って本当に平原なんですね。
見ながら思ったんですが、割と展示の解説文なんかが古いまんまというか、普通に昭和50年とか書いてあって、10年ぐらい前に行った道庁思い出しました。展示物もこんな感じだったし。ホタテの化石とか…



ハチから逃げながら再び林の中を通って網走神社の境内に抜けました。地面の白いのは全部貝殻です。

こうして見ると久々に日本に帰ってきた感があります。でも植生は北の大地なのでちょっと不思議。



聖徳太子堂。ジブリに出てきそうな風景です。緑がすごい鮮やか。
神社のすぐ下に桂台駅がありますが、本数が少なすぎるので全く移動に使えません。よって徒歩で移動。



山を降りて線路を越え、R39沿いに歩いて道の駅に到着。
特に変わったものはなかったけど、よく見たら貼ってあった観光客向けの掲示物にロシア語が併記されてました。実際ここに来るロシア人って漁師ばっりかな気がするけどどうなんでしょ。



工事用看板も日英韓露中の5ヶ国語。言ってしまえばここも国境の町なんですよね。



橋を渡ったところに郷土博物館の分館であるモヨロ貝塚館があります。最近建て替えられたらしくめちゃくちゃ近代的。
館内は撮影禁止だったんですが割と展示は充実。
オホーツク人の文明とかの展示が面白かったです。というかオホーツク人ってあるのか。



海岸に降りてみました。人生初オホーツク海。めっちゃ風が冷たいです。
ウミネコの大群がいる以外は人影もなく、曇ってることもあって9月初めとは思えない寒々しさが漂います。



海に流れ込んでた川。水の冷たさがハンパないです。暇なので一人で河川切り替え工事してたんですが、冷静に考えたらだいぶ不審ですね…
ロシアから流れ着いたゴミとか落ちてないかと思ったけど、特に面白いものは見当たらないし寒いので一しきり遊んだら撤退。でもなぜか根っこから抜けた玉ねぎが転がってた謎。



工事の看板があった橋から網走川。台風のせいか未だにすごい濁りようでした。

網走の市街地は写真でいう右岸に集中してて、川沿いにスーパーや図書館もあって安心。この先買い物できる機会がほとんどないので、スーパーで帰りの水分を買い、図書館を覗いてから駅前のヴィクトリアステーションで昼食。
聞いたことないファミレスだと思ったらビッグボーイ系列の道内にしかない店だったらしいです。



ホテルに預けてた荷物を回収して空港へ向かうため駅へ。

道内各所で線路の寸断が起きていることを掲示する紙が痛々しいです。釧網本線も斜里まで、石北線も途中で寸断されたので網走駅は孤立した状態でした。



空港アクセス列車。2~3時間に1本しか来ないのに2両編成の車内は閑散としていました。

・網走→西女満別 キハ40 833 14:27 普通 西留辺蘂行き



西女満別までは30分ほど。駅にして4駅ですが意外とかかります。当然途中の乗降もほぼないのでガラガラのまま網走湖畔を走行。



西女満別。いわゆる「秘境駅」ですが、これが空港最寄り駅です。

後ろに見える防風林の向こうにある女満別空港までは駅から直線距離にして800m。ただし道がないので実際は2kmほど歩くことになります。
空港利用者はよほどの物好きでない限りバスに乗るので、当然乗降客は私だけ…と思ったらこれがいたんですね。もう一人の物好きがスーツケース抱えて列車に乗り込んでいきました。



列車を見送って駅舎を見物。駅前は舗装すらされていない上に車一台入るのが限界。道路までの道も林の中です。
これでも一応JRは空港に近いことを生かしてDMV(死語)が北見~西女満別~女満別空港間を結んだことがあったらしいです。でも空港に通じるバスが走ってるわけでもなく1日の乗降数一桁が一桁のレベルなので、今にも廃止されそうです。



本数が少ないからか暇つぶしのためにけん玉やトランプが置かれてました。あと湿気て曲がったコピー用紙に印刷された時刻表。



無人駅どころの騒ぎじゃないので最低限生きていくための機械類がすべて詰め込まれています。



道路までの道から振り返って一枚。本当に周りが林で囲まれてるので普通に怖いです。
こういう平地にはクマはいないらしいですが、ここで長時間電車待つのはなかなか苦行ですね。けん玉じゃなくて拳銃ぐらい置いておいて欲しい。



怖いのでさっさと駅から逃げて道路に出ると意外と平地でした。広すぎる大地に延々畑が広がります。



比較的新しそうな看板を発見。なんと空港までの道のりが記されていました。一切空港アクセスに関する張り紙などはないと聞いていたのでここ数年で新設されたのかもしれません。



牛糞の香り漂う北見国道(R39)沿いを歩いて北上。人も車もほとんどいなくて恐ろしく静かですが、歩道がない上にたまに車が爆走してくるので注意。
遍路用の菅笠背中に背負ったライダーとすれ違ったりしつつ静かな大地ウォーキング。



空港方面へ進路を変えて線路を越えます。
ここから空港までの数百mがまた林の中で、木の枝なんかが散らばってるわまたハチがいるわで恐怖体験。



誰もいなかったので若干ダッシュして空港に到達。やっぱりバスは素晴らしいですね。
実際、冬になったら線路を越える道が凍って歩けなさそうなので本当にバスを使わないと死ぬかもしれません。



荷物を預けて展望デッキ。小さい空港ですが、さっきまで人気のない秘境駅にいたとは思えないほどの人間の温かみを感じます。
ちょうどスポットが一つ工事中なのに気づきました。小さい空港とは言ったものの、搭乗橋もあるし、ANAとJAL、AIRDOが揃うのでそこそこ。



屈斜路カルデラが近いようです。残念ながら今日は雲の中。

便数が少ない空港なので何も来ないし、列車との接続(と言って良いのか)が悪かったので2時間以上待ち時間があって暇でした。まあ二度と来ないでしょうから十分堪能。
ターミナルの中にもいくつか土産物屋とレストランがあるだけ、外に出ても周囲は牧場なので大人しく待機。

・女満別空港→関西国際空港 JA64AN 17:30 NH1796便 関西国際空港行き 9A

やっと乗れたジェット機は朝から関空→宮古島→石垣島→関空→女満別と飛んできた機体。北の街から南の街まで飛び回ってんなあ



飛び上がってすぐ雲の中。ちょうど夕暮れと言うことで雲の上に上がると美しい夕焼けが広がってました。やっぱり飛行機は明るいうちに乗らないと。
津軽海峡を抜けて日本海の沖合へ。ダッシュ8にはなかったモニターがあるのでどこ飛んでるか分かってありがたいです。

途中で日が沈み、姫路や神戸空港を掠めて約2時間で関空着。街の光が眩しいです。そして外出た瞬間暑過ぎて北海道に帰りたくなる。



千歳も大きかったけど関空はさらにでかいです。でかいのでフードコートも充実。外国人観光客をかき分けて関空食堂で晩飯。
空港にもこういうスタイル普及して欲しいです。



帰りはせっかくなのでラピート。なんか割引やってるとかで、特急券200円で乗れました。ガラガラだし200円+でこれは本当に有能。

・関西空港→なんば 5104 21:06 ラピートα6号 なんば行き 9
・大阪難波→尼崎 9328 21:54 普通 尼崎行き
・尼崎→神戸三宮 5020 22:21 直通特急 姫路行き


遠方の行き帰りに阪神やら阪急やら乗るのはまだ違和感…

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